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2017年入管内部基準に記載されている、ビザ審査における「学歴要件」について記載します。
概要
研究ビザ・教育ビザ・技術人文知識国際業務ビザ特定活動(ロ)ビザにおける審査では下記のような学歴要件が存在します。
- ① 大学を卒業していること
- ② ①と同等以上の教育を受けていること
- ③ 本邦の専修学校の専門課程を修了している専門士・高度専門士
これらに対し後述するような解釈や取り扱いがあります。
大学を卒業とは
一般的に「学士」・「短期大学士」以上の学位を取得した者を指します。
なお、大学院への入学(飛び級・飛び入学も含む)が認められた場合はこれに該当することになります。
中国の大学についての取り扱い
中国における「大学を卒業した者」とは下記を含みます。
- 大学院を卒業した者
- 大学(本科)を卒業した者
- 大学(専科)を卒業した者
- 学院(本科)を卒業した者
- 学院(専科)を卒業した者
- 専科学校を卒業した者
- 短期職業大学を卒業した者
- 学位授与が可能な成人教育機関の学位取得者
「これと同等以上の教育を受け」とは
- (1)大学の専攻科や大学院への入学資格として認められる、大学卒業と同等の教育機関の卒業者
- (2)短期大学の専攻科への入学資格として認められる、短期大学卒業と同等の高等専門学校の卒業者
- (3)教員・設備・カリキュラム編成において大学同等と認められる教育機関の卒業者
(1)大学卒業と同等の教育機関の卒業者について
学校教育法施行規則第155条第1項に具体的に定められております。
- ① 学校教育法第104条第4項の規定により学位を授与された者
- ② 外国において学校教育における16年の課程を修了した者(医学・歯学・薬学・獣医学の場合は18年)
- ③ 外国の大学の課程を有するものとして位置付けられた教育施設であって、文部科学大臣が別途指定するものの当該課程を修了した者
- ④ 文部科学大臣が定める基準を満たす専修学校の専門課程を修了した者
- ⑤ 文部科学大臣の指定した者
- ⑥ 大学院における個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた者で、かつ、22歳以上の者(医学・歯学・薬学・獣医学の場合は24歳)
学士・修士・博士の学位を有していれば、大学卒業と同等と認められると考えて差し支えありません。
当該課程を通信教育により日本で修了した者も含みます。
(2)短期大学卒業と同等の高等専門学校の卒業者について
学校教育法施行規則第155条第1項に具体的に定められております。
- ① 高等専門学校を卒業した者
- ② 専修学校の専門課程を修了し、学校教育法第132条の規定により大学に編入学することができる者
- ③ 外国において学校教育における14年の課程を修了した者(修業年限3年の短期大学専攻科への入学の場合は15年)
- ⑤ 外国の短期大学の課程を有するものとして位置付けられた教育施設であって、文部科学大臣が別途指定するものの当該課程を修了した者
- ⑥ その他短期大学の専攻科において、短期大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者
当該課程を通信教育により日本で修了した者も含みます。
(3)教員・設備・カリキュラム編成において大学同等と認められる教育機関の卒業者
下記のような学校を指します。
- 水産大学校、海技大学校(分校を除く)
- 航海訓練所、航空大学校、海上保安大学校、海上保安学校、航空保安大学校
- 気象大学校
- 防衛大学校、防衛医科大学校
- 職業能力開発総合大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発短期大学校
- 国立海上技術短期大学校(専修科に限る)
- 国立看護大学校
- 文部科学大臣が告示により指定する外国の教育機関
- これらに相当する外国の教育機関
「本邦の専修学校の専門課程を修了している専門士・高度専門士」とは
「本邦の専修学校」とは、日本に位置する学校を指します。
また当該修了は法務大臣が告示をもって定める要件に該当する必要があります。具体的には下記のとおりです。
- ① 日本で専修学校専門課程の教育を受け、かつ、専門士の称号を付与できること
- ② 高度専門士の称号を付与できること
①に関しては、通信教育等により外国において教育を受けた場合は要件に該当しません。
詳しくは専門士の称号を付与する専修学校、高度専門士の称号を付与する専修学校を参照してください。
また研究ビザの場合は②であることが必要です。