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親族訪問を例に、海外の居住者が短期滞在で来日する為の手続きの流れと概要を説明します。

ビザ(査証)とは

親が子供に会うために来日する場合、短期滞在ビザを取得しなければなりません。親が子供に会う為に来日するような場合、親族訪問としての短期滞在ビザが存在しますので、このビザを活用します。

親族訪問の他にも、観光、保養、スポーツ、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動なども短期滞在ビザの目的として該当します。

このビザは正式な名称は「査証」です。、日本国領事官等から入国目的に合致した査証を受けたものを所持しなければ、日本には来日出来ません。

いわば、査証とは、日本入国のための条件として外国人が事前に、日本国領事官等から旅券に発給を受けるもので、「この旅券は有効なものであり、査証に記載された範囲で旅券所持者を日本に入国させても問題がない」という、入国のための推薦であるといえます。

上記が原則としての考えです。

一方、事前に、日本国領事官等から査証の発給を受けずに来日できる方々もいます。これは「査証免除国」となっている国の方の場合は、査証(ビザ)を取得せずとも来日できることになります。

査証免除国については、外務省HP-ビザ免除国・地域(短期滞在)をご確認ください。

ビザ(査証)を取得する方法

概要

短期滞在の査証を取得するための書類は、日本側で準備する書類と中国側で準備する書類の2つに分けられます。

提出される書類は返却されませんので、コピーを取っておくといいでしょう。

審査の結果については、申請人本人に通知され、招聴人には通知されません。

審査は1週間程度です。

この間に必要に応じ書類の追加提出を求められる場合があります。また中国での手続に長期間を要する場合がありますので、準備はできるだけ早めにしてください。

準備書類

日本で準備する書類は下記のとおりです。

  • 招聘理由書
  • 身元保証書
  • 査証申請人名簿(申請人が複数人あるとき)
  • 滞在予定表
  • 身元保証人の住民票(世帯全員の記載のあるもの)
  • 身元保証人の在職証明書
  • 身元保証人の所得証明書類(課税証明書・納税証明書・確定申告書控等)
  • 親族訪問相手の住民票(世帯全員の記載のあるもの)
  • 親族訪問相手の在留カード表裏の写し
  • 渡航目的を裏付ける資料(結婚式場の予約票など)

招聘経緯欄には、今回招聘に至った経緯、招聘する人と招聘される人の関係の詳細について記入してください。

滞在予定表は、入国予定日から出国予定日までの行動をできるだけ詳細に記入してください。

中国で準備する書類は下記のとおりです。

    査証申請書

    写真(縦4.5cm×横4.5cm、背景は白、6か月以内に撮影したもの)

    旅券

    戸口簿写し

    暫住証又は居住証明書(申請先の大使館・総領事館の管轄地域内に本籍を有しない場合)

    親族関係公証書

中国の場合は査証代理申請機関を通じて行い、原則として申請人による直接申請はできません。

身元保証人になることができる者

基本的に身元保証人は親族訪問相手である自分の子供で差し支えありませんが、専業主婦などにより収入がない場合は身元保証人には適しません。この場合は、子の配偶者が定職についており、課税証明書などで、ある程度の収入があることが証明できることが重要です。

他にも、下記の在留資格を有し、かつ、、在留期間3年以上の日本に在留する者が身元保証人になることができます。

外交・公用・永住者・特別永住者・教授・芸術・宗教・報道・高度専門職・経営・管理・法律・会計業務・医療・研究・教育・技術・人文知識・国際業務・企業内転勤・介護・技能・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者・一部の特定活動

来日後について

就労は認められない

あくまで親族訪問のための短期滞在に係るものですので、就労を目的とするようなものは該当しません。

ただし、親族や知人の依頼を受けてその者の日常の家事に従事することに対する謝金その他の報酬の受け取りは認められます。

在留資格「短期滞在」の更新

短期滞在査証(ビザ)を有し日本に上陸したら、入国審査を通過し、在留資格「短期滞在」が付与されます。

この在留資格「短期滞在」は15日や30日、90日などがありますが、やむを得ない事情があれば更新が認められることもあります。

しかし、入国日から通算して180日を超える場合にはやむを得ない事情についてもより慎重に審査されます。

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